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2019.06.22 お役立ち情報

マネー現代 ソフトバンクの上場に見る時代の終わりと、波乱の時代の正しい運用法 序文

※原稿内容自体は問題なかったものの、現代ビジネスの読者層には合致しないという理由でボツになった原稿を掲載いたします

1.相場の格言

~人の行く裏に道あり花の山 人の行く裏に道あり花の山~

投資の格言といえば、何をおいてもまず出てくるのが、この言葉。投資家は、とかく群集心理で動きがち。いわゆる付和雷同。が、それでは大きな成功は得られない。むしろ他人とは反対のことをやった方が、うまくいく場合が多いと説いている。

(日本証券業協会、投資の時間より抜粋)

 

正にそんな格言通りなのがここ数年の最近の相場展開。

予想外のブレグジット(英のEU離脱)しかり、トランプ大統領就任後の株式市場の上昇相場(トランプ就任で大暴落と言った評論家はどこにいった?)しかり、ソフトバンクのIPOしかり。

 

大勢と同方向に投資すれば、「なんとなく新規で投資する怖さが減る」し(赤信号みんなで渡れば怖くない的な)、「危険は少ない感じ」がするし、日経新聞などメディアが言う通りで「なぜか安心感」があるもの。しかもこの格言通りの投資行動は、あまのじゃくで性格悪そうに感じられるため声高に言う評論家は少ない。だが、人生の成功者は誰もやらないことを黙々とやってきた人たちであり、欧米では「リッチマンになりたければ“孤独”に耐えろ」と教えるのが通例。人並みにやっていたのでは、人並みの結果しか得られない。まさに多くの金融機関やファイナンシャルプランナーが言う「卵を同じかごに盛るな」という分散投資というものは、「お金持ちがやることであって、一般人がやっても決してもうからない。少なくとも大きく増えはしない。」とりあえず当たり障りのない言い訳みたいなアドバイスでしかない。

 

株や為替などの相場は、上げばかりでもなければ、下げばかりが続くこともない。もちろん10年に1度の大相場では日経平均のようにピークから三分の一になってしまったり、豪ドル円のように110円から半分になったりもするがどこかで転機を迎える。「その転機を、どうしたらつかめるか?」周囲の環境や業績などの材料から続み取るのは、むろん大切なことだが、皆がやっていることなのであまり効果がない。一番のコツは年に数回やってくる大勢があまりにも一方へ偏り過ぎたときなどには、この格言を思い出すことが一番ではないだろうか。

ちなみに私が知る数名の学生たちも「ソフトバンクIPOあたったので買おうかな」とか言ってる時代なのでソフトバンクはもう上がらないだろう。

※1920年代のアメリカの大恐慌前も、靴磨きの青年が株取引の話をしていたなど、誰でも彼でも投資に浮かれる時代は暴落の前兆。

 

2.2018年は

個人的には2018年という1年間は後から振り返った場合の転換期だったと言われるようになるだろう。

所謂一時代の終わりというやつではないか。

時代の終わりには象徴的なことが起きるもの。例えば、平成の終わりと昭和の終わりは非常に似ているものがある。

たとえばNTT。当時NTTの上場はソフトバンク同様、散々騒がれ上場すぐに株価は上昇したものの、結局のところバブルの崩壊とともに大暴落。IPO時に購入した人がトントンになるには30年近く費やすことになった。そして平成最後の大型IPOソフトバンク。もっとも最初から失速したのだが。。。

 

例えの2つ目は昭和。1989年が昭和の最後だったが、ご存知の通りその後バブルの崩壊を迎える。株価は3.8万から結局リーマン時の7000円割れまでほぼ20年落ち続けることになった。今回は平成が終わる。

 

例えの第三は消費税の増税。最初に消費税が導入されたのは1989年。3%の消費税が導入され、総量規制などもあり、経済はシュリンク。今回は消費税の10%への増税が10月に控える。

 

2020年の東京オリンピックを迎えるころにはメディアは

 

「結局、オリンピックまで好景気はもつといったけど2018年がピークだったよね。」

 

ということになるのではないだろうか。

 

3.今後はどう対応すべき?

では、そんなときにでも儲かる手法はあるのだろうか?それは簡単。買いではなく売りで相場に入ること。通常であれば「日経平均を買う、やソフトバンク株を買う」ことで投資に参加することが多いのだろうが、「日経平均をETFやCFDで売る」や「ソフトバンク株を信用取引で売る」ことである。

もっとも読者の中には「いきなり売りで入るなんて怖いなぁ」と考える方も多いだろう。そういう方には少なくとも「ニュースで株価上昇が騒がれているときには株を買わないこと」をお勧めしたい。第二は「1日で1000円下がるような、ニュースで総悲観になるようなときに買う」ことがこれからの相場の対応手段になるのではないかと考えている。最も筆者は「米中貿易摩擦が回避!相場の一段高が予想される!」というようなときに売りから入りたいと考えているが。

 

売りで入るか、買いで入るかは好き好きだが、少なくとも7年間にわたる買いの時代は2018年で一旦終わったのではないだろうか。

 

 

 

波乱の時代の正しい運用法;今後の内容

・北海道のジャガイモ畑のおばあちゃんが海外のヘッジファンドを買う

・日経新聞を逆に読む正しい投資法

・投資本は何冊読んでも儲からない

・合法的に大損させるソフトバンクIPO

・金融機関の内幕。今も体質は変わらない

・テクニカル分析は占いと同じ